W・E・I

小説をメインに活動しつつ雑記も書きます、そんなブログ。 その名も「Watching・Entertainment・Information」略して「W・E・I」

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東人

Author:東人





ご意見、ご感想などがあれば是非とも下さい。全力で返事をします。それと、おまけで小説のの「予告にならない予告」記載中です。
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回オンドゥル語を言ったそうです(古っ

大学生活を送ることになり、講義中に寝る癖をつけてしまい憂鬱になりつつ、レポートに追われてクライマックスな心境の何処にでもいる普通の大学生。ここ最近は小説をメインにひっそりと活動中。まぁ見てやってください。
なおこのブログはカレーの妖精とりんごに目が無い賢狼と、そしてオンドゥルライドの登場を全力で応援中です。

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アダルト系のコメント等は正直やめてもらいたい!見つけたら削除しますのでそこんとこよろしくお願いします。



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きつかったぜ

という訳で一応仕上がりました。

まぁせっかくなんで書いた感想の方でも・・・
真っ先に思ったことは大変だった_| ̄|○原作を一応下地にしつつも表現とか全て創作。出来損ないの物書きにとっては非常に悩んだ話となりました。何が大変って虎太郎とみゆきのシーンですよ・・・(滝汗。まぁ初の微妙に虎太郎視線とか、最後の場面とか書いてて面白かったりもしましたよ。小説において外せないエピソードでもあったと思います。まぁ感想とかダメ出しとか批判やらあればください。

次の話は大分過去の話になります。

それではいってみましょう
仮面ライダーという名の仮面
Ex story 「夏に咲いた蘭」 カテゴリー3 虎太郎の反応は予想通りだった。
「嘘だよ、そんなの!みゆきさんが上級アンデッドだなんて!!」
こうなることは最初から考えていたもののそれが現実になるとさすがに辛い。剣崎だって虎太郎の立場だったら信じたくないかもしれない。
「信じたくない気持ちは分かる。けどもしかしたらお前の命も危ないかもしれないんだ・・・」
虎太郎はしばらく黙った。もしかしたら分かってくれたんだろうか。剣崎がそう思ったとき、
「そのみゆきさんがアンデッドだって話は誰から聞いたんだい?」
その質問に意表を突かれたと同時に答えに詰まった。嘘をつけばばれる、それにもしかしたら虎太郎も勘付いてるのかもしれなかった。
「始だよ・・・」
「やっぱりそうだ!きっとあいつは嘘を言ってる、剣崎君が何と言っても僕は相川始のことが信頼できない!!」
虎太郎はそういい切って自室に駆け上がっていった。下手でもいいから嘘をつけばよかった。剣崎の中に僅かな後悔の念が残る。
「でも仕方ないんじゃない?」
そう言ったのは二人のやり取りを脇で見ていた栞だった。
「けどな・・・」
「白井君も剣崎君の言いたいことは分かってるはずよ」
剣崎は苦々しい表情で虎太郎の部屋を見ることしか出来なかった。


みゆきさんがアンデッド?真っ先に思ったことはそんなもの信じたくない、だった。
「有り得ないよ、そんなこと」
部屋の中で一人呟く。一人になって感情が納まってきてどんどん思考が冷静になっていく。剣崎君の言いたいこともわかる、心配してくれてるのだと分かっているもののあんな風に怒ってしまって今となっては情けない気がする。でも僕はまだみゆきさんがアンデッドだと言われて信じきれない。それにアンデッドだったとしても・・・一人の姿が浮かぶ。

そして僕は携帯電話のボタンを押したのだった。

朝、剣崎が目を覚ましてリビングに向かったが虎太郎の姿は無かった。いつもなら早く起きて牛乳を片手に朝ごはんを食べているはずだった。だが今はその姿が無い。剣崎は虎太郎の部屋のドアを静かに開けて中を覗いたがそこにもいない。
「もしかして虎太郎の奴・・・」
剣崎の中に浮かんだのは昨晩のやり取り。そして浮かんだ考えに焦りを覚えながら剣崎はノックもせず栞の部屋に入りたたき起した。
「広瀬さん!大変だ、虎太郎がいない!」
しかし人間、寝起きという瞬間が最も機嫌が悪いときなのかもしれない。もちろん栞も例外ではなかった。
「・・・何よ。朝からうるさいわね・・・ちょっと待ってよ・・・」
明らかに不機嫌な声。剣崎は部屋を出てリビングで待つことに舌。そして少し経ってから栞が降りてきた。機嫌は直ったらしい。
「白井君がいない?だったけ」
「そうなんだ。きっと虎太郎はみゆきって人に会いに行くつもりなのかもしれない。昨日の真偽を確かめるために・・・」
ただ剣崎には不安なことがある。それは虎太郎が今、どこにいるか全く分からないことだった。
「なら剣崎君はここ一帯を探して。私はアンデッドサーチャー使って反応があったらすぐに連絡するわ。もしも姿を現したらいち早く察知できるでしょう?」
「ありがとう広瀬さん」
そう言って剣崎は屋敷を出て行ったのだった。


僕は初めてみゆきさんと来た公園にいた。ベンチに腰掛けていると足音が聞こえてきた。こんな朝早くから人が来るわけも無く、見当はつく。予想通りみゆきさんだった。
「ごめんなさい。こんな時間に呼び出して」
「ちょっとびっくりしたけど大丈夫・・・」
そう言ってみゆきさんは僕の隣に腰掛けた。そして沈黙。木々から鳥の鳴き声が聞こえてくる。僕は中々右を向くことが出来ない。
「それで・・・話というのは?」
先に切り出したのはみゆきさんだった。僕はしばらく黙り込んでから小さく息を吸い込んだ。そして右を向きみゆきさんと目が合う。
「その・・・みゆきさんに聞きたいことがあるんだ・・・」
次の一言を言おうとするまでの時間が凄く長く感じた。
「みゆきさんは・・・」
だがそこまでだった。
「おっと。お楽しみはそこまでだぜ?」
またあの声が聞こえた。昨日町で会った男のはっきりとした声。気がつけばそいつはベンチの正面にいた。
「お前に少し用がある。ついでにそこの女もな」
「僕に何の用があるんだ!」
僕は立ち上がり男を睨んだ。そして後ろを向いてみゆきさんの手を取り走り出した。あいつがアンデッドだったら僕達には戦う術は無い。ただ逃げるだけだった。けど、
「待てよ。ブレイドといい連れない奴だな」
男が先に回りこんできた。逃げられない、そう思ったのと体が前に動いていたのは同じだった。
「うわぁぁぁ!!」
声が上手く出ない。ほとんど叫び声に近い状態で僕は男に殴りかかった。けど男はいとも簡単に受け止めてしまった。そして男の姿がぼやけて別の姿になった。それは昨日、ブレイドと戦っていたアンデッドに違いなかった。アンデッドは僕の腕を引っ張り首筋にそいつの腕についた武器の刃を当てた。
「こいつに死んで欲しくなかったらお前も人質になるんだな」

剣崎の携帯にはすぐさま連絡が入った。
『剣崎君!昨日と同じ反応があったわ。場所も同じ。気をつけて』
「わかった」
剣崎は不安に駆られながらバイクを走らせた。すぐに終わらせて虎太郎を探したかった。だが公園に入り、言われた場所に着くと剣崎は驚いた。
「虎太郎!?」
「剣崎君・・・」
矢沢にナイフをつけつけられているのは虎太郎、そしてみゆきだった。矢沢はいかにも楽しげに笑っている。邪悪な笑みだった。
「ようブレイド。見ての通り人質は貰ったぜ」
「貴様・・・」
剣崎はすぐにバックルとカードを取り出す。そしてカードを装填しようとしたとき、
「おっと。それを使ったらこいつの首が大変なことになるんだが?」
剣崎はハッとして手を止めた。虎太郎という人質をとられた以上剣崎は何も出来なかった。
「それからそのベルトとカードを床に置いてもらおうか?」
「駄目だ剣崎君!」
虎太郎は叫んだが剣崎はベルトとカードを置いた。それを見た矢沢は満足げな笑みを浮かべる。
「そうだそれでいい・・・フォーー!!」
思わず虎太郎は耳を塞いだ。あそこで塞いでいなければ気絶していただろう。そして圧縮された音波は衝撃へと変わり剣崎の体に直撃した。
「あ"・・・」
肺から息が漏れる。体をくの字に折り曲げ赤い血が地面に飛び散った。剣崎の口の端には血がついていた。
「最高だ!仲間のために死ぬ正義のヒーロー!!」
矢沢の笑い声と剣崎のあえぎ声が響く。虎太郎は苦しげな表情で剣崎を見ていることしか出来なかった。
「これで止め・・・」
「剣崎君!」
虎太郎が叫び矢沢が息を吸い込んだ途端、花びらが周囲を舞った。
「何!?」
矢沢が動揺する瞬間を虎太郎は見逃さなかった。力が緩められた瞬間、虎太郎はみゆきと共に矢沢から抜け出した。
「みゆきさん!さあ早く!」
そして虎太郎はみゆきの手を取り走り出した。
「ちっ・・・貴様ぁ!!」
矢沢が瞬時にカプリコーンに姿を変え虎太郎とみゆきを追おうとする。だがその進路上には剣崎が立ちはだかった。そしてその手にはバックルとカードが握られている。
「お前の狙いは俺のはずだ」
剣崎はすぐにベルトを装着して腰を落とし右手を構える。
「変身!」
『ターンアップ』
ブレイドはすぐに剣を抜いた。


僕はひたすら走った。後ろで剣崎君の声がしたけど構わない。そして開けた芝地についた辺りで僕の体力が限界に達した。足の動きが徐々に遅くなり遂に止まってしまう。
「はぁ・・・はぁ・・・」
僕は体を折り曲げて必死に呼吸した。こんなに走ったのは久しぶりかもしれない。ようやく息を整えてゆっくりと歩き出す。けど、数歩歩いたところで僕は歩くのを止めてしまった。

後ろで握っていた手が弾かれたのだ。
「・・・みゆきさん?」
「残念だけどあなたはここまでよ」
その一言で僕の思考はストップする。彼女は何を言ったんだ?ここまで?何が??
みゆきさんの顔は今まで見たことも無いくらい冷たいものだった。
「それってどういう・・・」
「まだ分からないの?あなたの命よ」
そういった途端さっきと同じ花びらがみゆきさんの体を覆った。そしてそれがなくなったときもはや人の姿ではなかった。
「そんな・・・」
僕はただそんな風にしか言うことが出来なかった。アンデッド・・・花をイメージさせるそいつは確かにみゆきさんがいた場所に立っていた。僕はさっきの疲れや今の精神的なショックやらで足が崩れ落ちた。辺りにはまだ花びらが漂っている。けどその一枚一枚に殺意が篭められているのは気のせいではなかった。

虎太郎と蘭の始祖、オーキッドとを取り囲むように舞う花びらが突如ぴたりと止まった。花びら一枚一枚が虎太郎に向き全方向から包囲していた。
「終わりよ」
オーキッドが腕を振り上げ花に命を下そうとする。そうなれば最後、虎太郎の体は引き裂かれるだろう。だがその腕が振り下ろされるよりも早く虎太郎は口を開いた。
「どうして・・・」
「裏切られて悔しい?それとも悲しい?どっちにしろあなたはその思いを胸に死んでいくの」
「どうしてもっと早くに僕を殺そうとしなかったんだ?」
「何!?」
オーキッド腕が止まり花が動揺したかのようにざわりと動く。死を前に気が狂ってる、そうオーキッドは思った。だがその目に怯えや恐怖は無く立ち上がれこそできないものの虎太郎は真っ直ぐオーキッドのことを見ていた。
「僕を殺す機会ならいつでもあったはずだ。それこそ昨日、あのアンデッドと会ったときに」
「くっ・・・」
オーキッドは動揺した。いくら計画があったとしても実行に移すことは造作も無かったはず。だがそれをしないのは・・・
「アンデッドであったとしても僕はあなたを信じたい」
「黙れ!人間とアンデッドが共存できるものか!」
その声と共に花びらに殺気が蘇る。
「あなたは優しい『人』なんだと思う・・・」
あの時に舞った花びらは目の前のオーキッドがしたことは言うまでも無い。だがその目的、虎太郎を逃がすか、それとも殺すかだった。虎太郎は前者の可能性を信じた。そしてそれが最後の言葉とばかりに虎太郎は目を閉じる。
「この気配・・・ちっ!」
暗い視界の中でオーキッドがそう言ったのを聞いて虎太郎の意識は遥かな闇へと消えていった。


遠くから誰かが歩いてくる。芝地でたたずむみゆきに向かってそいつは冷徹な声で言った。
「そいつ、生きてるのか?」
「・・・カリス、やはりお前か」
始は虎太郎の方をチラリと見た。動かないものの顔にはまだ生気が灯っており息もしている。無事だった。
「無事か・・・ならいい。そいつを生かしておくとは意味の分からない奴だ」
「こんな奴ただの餌だ」
そういうみゆきの口調は少し躊躇っていた。
「お前とあの店で会ったのは偶然だが事のついで・・・しかし、貴様も人間を助けるとは腑抜けたものだな」
「勘違いするな」
始の言葉に熱が籠もる。それは敵を殺すための物、明確な殺意だった。始のスイッチがこの瞬間切り替わる。
「俺は借りを返すだけだ」
始の腰にハートをモチーフとしたバックルをつけたベルトが浮かび上がる。始はカードを抜き取りそれをバックルの溝に通した。
「変身」
『チェンジ』
始の周りを液体が取り囲み漆黒の戦士へと姿を変えた。名はカリス、ハートのライダーだった。対するみゆきも花びらを出現させオーキッドに姿を変える。カリスがアローを召還しオーキッドは花びらをカリスに襲わせた。


以前の戦闘でカプリコーンが本気を出していなかったのは本当だったようだ。ブレイドの剣とカプリコーンの右腕に取り付けられた三日月状の刃が交わる。だがその鍔迫り合いをカプリコーンは早々に止め後ろにステップを踏みながら叫んだ。
「フォーー!!」
いくつもの衝撃がブレイドに向かった。ブレイドが受身を取ったりしながら避けるたびに地面が抉れていく。
「そら、もういっちょ!」
今度は大きく吸い込んでからの咆哮。それに比例して攻撃範囲が拡大し受身を取った直後のブレイドを襲った。
「ぐぁっ!」
寸でのところで剣を盾代わりにしたものの受け止めきれずブレイドは地面に投げ出された。鎧の中の体にまで衝撃が走る。
「ぐっ・・・」
ブレイドは立ち上がり剣を構える。だが余裕を得たのかカプリコーンはこんなことを口にした。
「しかしあの小僧も馬鹿な奴だ。あの女と一緒に逃げちゃってさ・・・」
「何!?どういうことだ」
「もしかしたらお前のお友達が大変かもしれないぜ?」
ブレイドの中で小さな火が点いた。
「みゆきって奴・・・やっぱりアンデッドだったのか!」
「そうさ。最初からあの小僧の命が目当てだったらしいぜ。恐ろしい奴だ」
その一言でブレイドの中に灯った火が炎へと膨れ上がる。

即ち、怒りへと。


オーキッドが蔦を伸ばしカリスへと攻撃した。だが以前、プラントと戦闘と同じようにカリスのアローが蔦を切り裂く。そして獣を思わせる跳躍を見せた。
「ふっ!」
オーキッドの背後を取る形で着地しすぐにアローを構え攻撃態勢に入る。その淀みない動きで肉薄しカリスはアローを振るった。
「何!?」
しかしカリスの攻撃に手ごたえが無かった。刃が触れた瞬間、オーキッドの体が花びらに変わりバラバラに散ったのだ。そしてカリスの周囲を花びらが覆っていく。張り巡らされた花びらはまるで結界のようだった。
「これは・・・」
そしてオーキッドが姿を見せた。
「幾千に舞う花びら、その中から私を見つけることが出来るかしら?カリス」
アローで瞬時に矢が形成される。そして弦を引き絞るように矢を引き、そして発射した。矢は命中したものの再びオーキッドの姿が花びらに分解され、さらに何体ものオーキッドがカリスを取り囲んだ。
「無駄よ。あなたがこの中にいる限り私を捉えることができない」
花びらが舞う中、カリスはその中の一体にアローを真横に振るった。だがそれも花びらへと霧散しオーキッドの笑い声が響く。そしてあらゆる方向から蔦が伸びカリスを何度も打った。
「ぐっ・・・このままでは嬲り殺しか・・・」
カリスの複眼に花びらと何体ものオーキッドが映っていた。カリスは周囲を眺めて本物を探した。だが得られた結論は全てがフェイク、幻影だった。
「花が見せる幻影・・・そうか」
カリスはバックルを外しアローに装着する。そしてカードを一枚、腰のホルスターから抜きラウザーに通す。
『トルネード』
風がカリスのアローに集中し矢を形作る。弓を引き絞り上に向けカリスは指を離した。放たれた矢は花びらの中を突っ込んだ。そしてさっきまで花で覆われて見えなかった空が見えた。
「何!?」
今度はオーキッドが驚いた。カリスの周囲を取り囲んでいた花びらは消え、複数のオーキッドも消滅し一体だけとなった。
「花が見せる幻影、ならばそれを払うのが一番早い。違うか?」
カリスはアローを構えて走り出す。そして攻撃が命中し本物であることを示した。距離を離し今度はオーキッドが突っ込んでくる。だが腰を落としカリスはオーキッドの動きに合わせて懐にもぐりこんだ。
「はっ!」
右手で手刀を作りオーキッドの腹に喰らわせた。その一撃でオーキッドは体をくの字に折り曲げ、怯むその隙を付いてカリスは蹴りを入れた。距離が離れるとカリスは三枚のカードを抜き取った。
『トルネード』
『ドリル』
『フロート』
さっきの風の比ではない。その風は全てをなぎ倒す暴君といってもよかった。カリスの背後に三枚のカードが現れるとカリスは両腕をゆっくりと広げ腰を落とした。
『スピニングダンス』

僕が目を覚ましたのはその時だった。台風の時のような風が僕の頬に当たった。次に僕の思考が戻ってくる。僕は何をやっているんだ?死んだんじゃないのか?僕は目を開けた。そこには一面青い空があった。だがそれとは裏腹に暴風が吹いたときのような轟音も聞こえてくる。僕は上半身を起こしてその音の先を見た。
「あれは!?」
カリスを中心に風が吹き荒れていた。芝生はなびき離れた木も揺れていた。そしてカリスの見つめる先にいたのはアンデッド、いやみゆきさんだった。
「止めろ!!」
僕は立ち上がって叫んだものの風がその声を掻き消した。

カリスの足が地面を離れた。宙に浮かんだカリスは更に上昇し、そして止まった。すると周りの風が一気に止む。否、吹いていた風がカリスに集中していたのだ。カリスは風を纏いドリルのように回転する。それはまさに小さな竜巻だった。その竜巻が斜めに傾きオーキッドに向かった。それが近づくごとに再び風が強くなる。そして向かってきた竜巻がオーキッドを貫いた。
「ぐぁああ!!」
花びらが散り体中ずたずたに引き裂かれる。風が弱まりカリスは地に足をつけた。振り返るとそこには倒れたオーキッドがいた。するとそのバックルからカチャリと音がした。カリスは腰からカードを一枚抜いてオーキッドに投げつけた。
『Q アブゾーブオーキッド』吸収


「許せない・・・」
「え?」
ブレイドもカプリコーンが口にしたことは考えていた。だが思ったことを改めて口にされるとされないとでは全く違う。そして灯った怒りの炎は真っ先に目の前の敵に向けられる。
「許せない!虎太郎の気持ちを踏み弄りやがって・・・絶対に許さない!」
ブレイドは足に力を込め駆け出す。それはさっきよりも速く、カプリコーンを間合いの中に入れる。
「はやっ・・・」
「ウェイ!」
カプリコーンの言葉もろとも剣が切り裂く。ブレイドはカプリコーンの腕の武器を叩き斬った。そして腹に蹴りを入れて追撃の剣を斬り上げた。次の斬り落としをカプリコーンは背後に回って避ける。だがブレイドはすぐさま振り返りその勢いを生かして剣を真横に斬りつけた。そして突進しすれ違いざまにカプリコーンの角までも切り落とす。
「ちぃ・・・ブレイドぉ!!」
ブレイドは剣から三枚のカードを抜き取りラウザーに通した。
『サンダー』
『キック』
『マッハ』
三枚のカードが背後に出現しブレイドは腰を一気に落とし剣を突き立てる。稲妻も周囲に現れ夏の若葉が雷に焼かれて散った。
『ライトニングソニック』
「フォーーーウ!!」
技の名が告げられると同時にカプリコーンは今までに無い咆哮を見せた。音速で迫り来る衝撃。だが音が光を超えることは出来ない。ブレイドから見る世界が見る見るうちに水銀の中にいるように変化する。落ちてくる葉も、圧縮された声も何もかも。ブレイドはカプリコーンにアッパーを一発入れた。カプリコーンの体が少しずつ宙に浮く。だが足を振り上げさらに拍車をかける。完全にカプリコーンが宙に浮いた。
「はぁぁぁ・・・・」
雷が右足に集約され、ブレイドは距離をとり腰を落として飛び上がった。空中で一回転し現実を捻じ曲げる力が働く。宙のカプリコーン目掛け加速しながら右足を突き出した。
「ウェーーーーイ!!!」
キックが命中し時は元に戻る。葉も地面に落ち、声が木に当たった。ブレイドが剣のあった位置に着地しカプリコーンは地に伏せ爆発した。やがてそれも収まりバックルが開かれる。剣を抜いたブレイドはカードを抜いて投げつけた。
『Q アブゾーブカプリコーン』吸収


「どうして封印したんだ・・・?」
僕は思わずそう口にした。後のことはあっという間だった。みゆきさんを封印したカリスは始に姿を戻した。剣崎君から言われて知っていたけど直で見るとやはり驚きを隠せない。そして始は僕の方を向いた。僕の意識が戻っていたのにも気付いていたのかもしれない。
「あいつがアンデッドだからだ。その理由ぐらいお前にも分かるはずだ」
始の無感動な瞳が僕を写す。だが僕は退かない。心の中にあるのは静かな怒りだった。
「でも!彼女は人間として生きていけたはずだ。それなのに君は・・・」
「なら俺からも聞こう。もしお前があの時意識があったならお前はどうした?」
始の口調が少し荒かった。僕はそれに思わずたじろいでしまう。そして、少し考えて始の言いたいことが分かってきた気がした。
「僕は君と彼女が戦うのを止めたと思う・・・」
「そうだ。だが奴はそれを望まなかった。何故だかわかるか?お前を巻き込みたくなかったからだ」
僕は黙り込んでしまう。静かに吹く風が頬に当たった。
「お前の言う選択も出来たかもしれない。だが奴はアンデッドであることを選んだ、それだけのことだ・・・」
そして始は背を向けた。これ以上何も言うことが無いのは分かっている。そう思った、だが僕は何故かこう口にしていた。
「なら君はどうなんだ?」
始はぴくりと動いて肩越しに振り向いた。もうここまで言ってしまったら退くわけにはいかない。僕はさらに続けた。
「君はアンデッドのはず・・・ならどっちとして生きているんだ?」
僕が聞きたいことはこれだったのかもしれない。僕はアンデッドだから始を姉さん達の所に住まわせたくない。だが、みゆきさんのような場合だったら?始は時間が止まったかのように動かなかった。けど僕は驚いた。なぜなら始が悩んでいるような表情をしていたからだ。
「それに答える筋合いは無い・・・」
結局そう返されてしまった。まあ始らしいといえばそうだけどさ・・・。僕は言い忘れてたことを思い出した。
「あと助けに来てくれてありがとう」
それを聞いて始は背を向けた。
「勘違いするな。俺は借りを返しに来ただけだ」
そう言って始は行ってしまった。表情は分からないけどきっといつも通り無表情なんだろうな。でも何故か不思議な気分だった。すると夏の風に乗って一枚の花びらが舞っていた。僕はそれを掴む。

それは夏には咲かない蘭の花びらだった。
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コメント

久しぶりでフォーーーーウ!です東人です(何。

>ダディ主体
確かに前半の主人公はダディと言っても過言ではありませんよね。いや、全編で少なからずダディはおいしいと(何。

>消化不良な感
確かに消化不良な感じがしますね、恐らくこっちにも(爆。そうですね、そこら辺は後で少しだけ書きたいないなぁと思いたいところです。

それではフォーウ

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