コメントレス
>元帥さん
電王の時に出ていた呼び情報を見た時には「お、これかっこいいじゃん!」とか思っていたけど今となっては・・・!本編の効果おそろしや(え。キバはストーリーを変えたら面白そうですね。それだけに本編が惜しい_| ̄|○
というわけで早いもん順というわけでぇ!!元帥さんのリクエストにお答えして、書いてみました!
即興で書いたのであんまりな感じです。オチもないという_| ̄|○どちらかと言えば繋がりますよって感じですよ(意味がわからない。
それでは
仮面ライダーという名の仮面
ショートストーリー「師弟」
その後の話を少しだけしようと思います。
あの闘いの後、俺がやってたことと言えば怪我の治療だった。医者から聞けば最も重症だったのは腹部からの出血、その時は命の危険も危なかったらしい。しかしもっと驚かれたのが治りの早さだった。他にも負傷していたけど全て完治。医者は首をかしげる一方だったが俺には一つだけ思い当たることがあった。ライダーシステムだ。けどそのライダーシステムも今や手元にはない。すべて終わった後、橘さんに渡したからだ。アンデッドは二度と現れないはずだし、俺もライダーに変身することはない。世界はいつものように巡っていた。ただ一人を除いて・・・・いや、このことを話すのは俺じゃない。
そんな時だった。橘さんから急に電話がかかってきた。しかもすぐにハカランダに来いって。俺はすぐに向かった。橘さんはもう来ていた。
「来たか」
橘さんの口調が緊迫したものに聞こえる。俺も気持ちを引き締めて向かいに座った。
「睦月・・・・」
俺は話の内容を考えた。ライダーに関係することなのかもしれない。けど橘さんは、
「受験はどうだった?」
「・・・・え?」
俺は思わず訊き返す。
「受験はどうしたんだと言ってるんだ。少し気になってな」
あの後、時間がまったくなかった。一応勉強はしてみたものの、そんなので受かるわけがない。とまぁ俺は諦めて浪人することを決めた。そのことを橘さんに話すと、
「そうか・・・・」
なぜかすまなさそうにしていた。どうして橘さんがそんな風に言うんだ?
「元はと言えば巻き込んだのは俺達だ。お前が浪人するのには俺にも責任がある」
そんなことはないと思った。ある意味自業自得かもしれなかった。それに俺が過ごしたあの時間は決して無駄じゃない。
「だから、」
そんなことを考えていると橘さんが突拍子もないことを言い出した。
「俺がお前の勉強を見てやる」
「・・・・・へ?」
「理系か、文系か?」
「あ、理系です・・・・」
思わず答えてしまった。何やってんだ!
「そうか、なら良かった。俺も理系のほうが得意だからな」
俺は夏のことを思い出した。基本的に橘さんはスパルタだ。たった数日のことなのに俺はそれを身をもって実感した。
そうこうしているうちに橘さんの修行(という名の勉強)が始まったのだった。
ある日、
「できました・・・・」
俺はずらっと並んだ計算式にうんざりしながら言った。自分で書いておきながら少し嫌になる。しかし現実はそう甘くない。
「駄目だな。一つだけ符号が間違ってる。言っておくが微分積分は計算が一つでも間違うと全部狂ってくるぞ。もう一問だ」
そう言ってさっきよりも難しそうな問題が出てきた。俺は黙ってたった一つだけ間違ってしまった場所を睨みつける。
そのまたある日、
「有機化合物の反応をまとめてみた。とりあえずこれは覚えておいて損はないな」
そう言われて出されたのはずらっと並んだ化学反応式。それも枝分かれしていて見やすかったのだが量が多すぎる。
「これ・・・・全部ですか?」
「そうだ。ベンゼンの反応なんて覚えてて当然だろ」
もともとBOARDの研究員として入社したのだから、理系に強いのは当たり前なのかなぁと思った。かなりきつかったが時々飯を奢ってもらったり、白井さんとハカランダで出くわしたり、相川さんにコーヒーを淹れてもらったりした。正直言ってなかなか楽しかった。望美も大学のテストに追われる日があった。そうこうしているとあっという間に季節は巡る。橘さんの修行は冬で終わりを告げた。
「ここまで教えたら大丈夫だろう。俺も俺でやらなければならないことがある」
橘さんは時間の合間を縫ってみてくれていたらしい。本当に助かった。
「やることって何ですか・・・・?」
「研究だ・・・・あいつを解放してやるための・・・・」
年を越して受験の本番が訪れる。スパルタ・・・いや、修行の成果が出たのか何とか無事に終えることができた。大学は望美と同じところを受けた。前々からそう決めていた。少し難しいところだったのだが橘さんには大丈夫だろうと言われた。
「どうだった??」
試験の後、望美が待ってくれていた。俺は笑顔で応えたのだった。
橘さんの驚きの宣告を受けてから一年たった。橘さんとは全く顔を合わすことが無くなってしまった。どこに行ってしまったのだろうか?研究はまだ終わっていないということなのだろうか?聞きたい事や言いたいことがあったけどその機会を得ることはなかった。
これが俺の一年の日常です
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