東人の得意技。生殺し行ってみます(え。ぼちぼち大学始まっちゃうので書く暇なくなるのが何とも_| ̄|○
つかもうプロローグじゃないです、これww暴走気味ですな。
それでは
仮面ライダーという名の仮面
Prologue 終末の夢
「すべてのアンデッドは封印した・・・・・」
土砂降りの雨の中だった。真夜中、雷も鳴り響いていた。そんな酷い状況の中だと自分がどこにいるのかさえわからなくなる。そういう状態だった。僕はその中にいた。僕とは違う、男二人もいた。その男たちは雨の中にらみ合っていた。お互い傷だらけで赤と緑の血を流して・・・・
「残っているのはジョーカー・・・・君一人だ!!」
赤い血を流す男が叫んだ。その男の腰には銀色のベルトがあった。
「俺とおまえは・・・・戦うことでしか語り合えない!」
緑の血を流す男がそれに応える。男の目は血走っており、どこか獣を彷彿とさせた。最後の瞬間。そう僕は直観的に悟ってしまった。
「止めろ!!」
その声は届かない。銀色のベルトに付けられたバックルから青白いスクリーンが発生した。それを男が通り抜ける。僕のよく知る仮面ライダー、ブレイドがそこにいた。対して緑の血を流している男は自らの正体、ジョーカーの姿を晒した。そこからはまるでスローモーションのような光景だった。雨の中、ジョーカーの突撃をブレイドが剣で防ぎ、ブレイドの反撃をジョーカーは小刀で防御する。その度に足元の水が跳ね、雷が鳴った。
一進一退
そうであるが故に悲しかった。そしてブレイドが不意打ち気味にジョーカーの胸に蹴りを入れる。水溜りのようになってしまった地面をジョーカーが転がった。それが決定的だった。ブレイドが三枚のカードを抜き取った。それは彼の手札の中で最速、いや光速の一撃だった。雷がブレイドの脚に宿った。ブレイドが跳びあがる。スローモーションだった光景がさらに遅くなり時間が止まったような感覚に襲われた。雨粒がピタリと止まる。ジョーカーも止まったかのように動きが遅くなる。その空間の中で動けることができたのは僕とブレイドだった。
「止めてくれ!!!」
僕はもう一度叫んだ。その続きを見たくない。けどブレイドは止まらなかった。空中で一回転し物理法則を捻じ曲げた。雷の宿る足を突き出し一気に加速した。一撃がジョーカーに直撃した。その瞬間世界が元通りに動き出した。光速の一撃を受けたジョーカーは吹き飛び水たまりの中で倒れた。
カチャッ
金属音だけがはっきりと聞こえた。ジョーカーのハートのバックルが真っ二つに割れていた。そしてブレイドは剣から新しいカードを抜いた。それをジョーカーに向かって投げつける。トランプ手裏剣の用量で放たれたカードはジョーカーに突き刺さった。ジョーカーの体が緑の光に包まれ、カードに取り込まれていった。そしてジョーカーが消えて、カードがぽとりと落ちた。
『JOKER』
ブレイドは変身を解除し、彼は崩れるように膝をついた。
・・・・・・・
夢を見てしまった。それも今まで見た中でも最悪と言えるほどのものだった。さっきまで見ていた光景を思い出した。思い出すだけでゾッとするし、夢とは思えない感覚だった。あり得ない。僕は首を横に振った。絶対にあれは夢だ!
正夢
急にそんな単語が頭をかすめた。あり得ない。僕はまた首を横に振った。そんな未来あり得ない、絶対に。駄目だ・・・・さっきの夢のせいで目が完全にさめてしまった。僕はベッドから出てカーテンを開けた。
空は見事なまでに晴れていた
第4部「切り札を掴みとる者たち」start
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